洋楽レビュー:Bob Dylan1

アメリカを代表するアーティストの一人。プロテストソングとしてのフォークソングが全盛だった1960年代のアメリカにおいて「フォークの貴公子」として支持され、時代の代弁者とされて人気を博していましたが、その後ロックミュージックをとりいれば楽曲を発表して一転裏切り者扱いされたりと、デビューして以来、大きな影響を同時代の人々に与えてきた重要アーティストです。さらには、詩人としても世界的に評価されていて、その分野だけでノーベル文学賞にノミネートされたこともあるほどです。

The Freewheelin' Bob Dylan

洋楽:フリーフォーリン

ボブディラン2枚目のアルバムですが、デビューアルバムでは自分の曲をほとんど歌っていないため、真のデビューアルバムはこちらではないかと思います。

 

ボブ・ディランをトップスターに引き上げた名曲「風に吹かれて」や、プロテスト色の強い「戦争の親玉」、「第3次世界大戦を語るブルース」などのメッセージ性の高い歌詞を使った曲が多く収録されており、このアルバムによってボブ。ディランはフォークの貴公子としての地位を確立します。

 

これらの曲も名曲ですが、このアルバムの中で輝きを放っているのはどちらかというと、失恋の微妙な心情を歌っている「くよくよするなよ」や、叙情的な歌詞が心に響く「はげしい雨が降る」などの曲だと私は思っています。これらの曲たちを聞いていると、プロテスト色の強かった当時のフォークソングにおいて、ボブディランはその枠からすでに飛び出しているように思えてなりません。

The Times They Are a-Changin'

洋楽:時代は変わる

アルバムの曲ほとんどが政治色の強いトラディショナルな雰囲気で占められています。タイトル曲の「時代は変わる」や、「神が味方」「ノース・カントリー・ブルース」「ハッティ・キャロルの寂しい死」などなど、プロテストソングの代表作といわれる曲が多く、フォークの貴公子といわれ時代の代弁者として人々から期待されていた頃のディランをもっとも知ることが出来る一枚といえるでしょう。

 

また、恋人との関係がうまくいっていなかった時期に作られたアルバムらしく「いつもの朝に」や、「スペイン革のブーツ」などの曲は寂しい別れの曲です。さらに、「船が入ってくるとき」、「哀しい別れ」などの曲は、詩の内容から、その後のディランの方向性を示しているようにみえます。

 

個人的にはボブディランの作品の中では一番好きです。確かにプロテストソングが多いのですが、なんというかそんなものはどうでも良くなるぐらいの迫力があります。「スペイン革のブーツ」などの切なく綺麗なきょくもあれば、ノリノリの「船が入ってくるとき」などもありますし、政治的なメッセージ性が強いかと思えば、次の曲では恋人との別れを歌っていたりとアルバムとしてみてとても、バラエティに富んでいる様に思えます。

Highway 61 Revisited

洋楽:ハイウェイ61

ロック界の金字塔的名曲、「ライク・ア・ローリング・ストーン」を含む9曲が収録されている超名盤です。この「ライク・ア・ローリング・ストーン」が完成してから、残りの曲は1965年に行われた伝説的なコンサート「ニューポート・フォーク・フェスティバル」すぐ後に、たったの4日間のセッションで録音されています。

 

この頃はディランにとっても転換期であり、アコースティックギターをエレキ・ギターに持ち替えて、フォークからフォークとロックを融合させてフォーク・ロックを目指していた時期でもありました。そのためコンサートではフォークソングを期待するファンたちの容赦のないブーイングにさらされており、それでも信念を突き通そうとする固い意志と、鋭いナイフのように尖った内面を感じさせます。

 

また、このアルバムではバックバンドの残した貢献も見逃せないものがあります。ギターを弾いているブルームフィールドは、彼の加入していたバタフィールド・ブルース・バンドのマネージャーが、ディランと同じだったことが縁となり、セッションに参加することとなりました。当時の彼の話によると、ディランのギターがあまりにも下手だったため、ギターを教えてやるつもりだったといいます。このアルバムにおいて彼のプレイは全体に華やかさを添えており、特に「トゥームストーン・ブルース」では見事なギターソロは圧巻です。

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Last update:2017/12/7